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手術で低身長が伸びる「イリザロフ法」とは?

漫画「グラップラー刃牙」でジャック・ハンマーが骨延長手術を受けて手足の骨を伸ばして短期間で2mを超える大男になった場面を覚えているだろうか。あれは現実の医療の現場で用いられている方法で、「イリザロフ法」と言う。

まず骨の仕組みから説明すると、骨というのは骨折すると切り離された部分をくっつけようとして骨と骨の間に「仮骨」と呼ばれる水あめ状のものが橋渡し役になる。そうして繋がった部分がそのまま骨になる。

この仕組みを用いて骨を伸ばすのがイリザロフ法で、理論上はずっと骨を伸ばすことができる。帝京大医学部整形外科の松下隆教授によると最高で33cm伸ばしたことがあるという。

ただし問題がないわけではない。この方法をするにはまず最初に骨を折らなくてはならない。教授によるとノミなどで人工的骨折を起こすらしい。そして治療の対象も誰でもというわけではない。主に腕や足の部分が対象になり、先天性小人症(四肢短縮型)や外傷による骨の欠損、悪性腫瘍(しゅよう)や骨髄炎などで骨を切除したケースがイリザロフ法の治療の対象になる。

若い人なら1日1mm伸びるというから低身長を治せる可能性の高い方法には間違いないが、治療に長い期間がかかるのと骨を固定する器具を消毒しないといけないのが短所だという。でも漫画みたいなことが実際の医療現場でやっていると思うと人体の仕組みというのはつくづく奥が深いと思う。